カーメルのシングルヴィンヤード|フルボディで繊細な味わいのメルロー

カーメルのシングルヴィンヤード|フルボディで繊細な味わいのメルロー

カーメルシングルヴィンヤード メルロ1

友人とカーメルのシングルヴィンヤード メルロを開けた時に、
『シングルヴィンヤードとは何?』と言うことに話が弾みましてね。

まずはブレンドワイン...

そもそも多くのワインは、
複数の畑で収穫されたブドウをブレンドして造られますよね。
ブレンドワインを大量に作る方が経済的ですし、
そのほうが一貫した品質のワインを作りやすいと言う事情もあります。
畑及び品質の異なるブドウをブレンドすることによって、
特定の畑の特長が現われにくくなり、
予測可能で、かつ望ましいスタイルのワインが作りやすくなる訳です。

カーメルシングルヴィンヤード メルロ2

一方シングルヴィンヤードのワインとは...

特定の単一の畑のみで収穫されたブドウで造られたワインを指しますよね。
この特定の単一畑及びそこで育てられたブドウが他より優れていることから、
他の畑とは区別されて扱われている訳です。

ある特定の畑から素晴らしいブドウが毎年収穫されるのを見たときに、
あたかもワインを水で薄めるかのように、
※ちなみにローマやギリシャでは、実際にワインを水で薄めて
飲んでいたそうですし、水で薄めた方が香りが立つと言う話も
ありますから、そうバカにした話ではありません。
この畑のジュースに他の畑のジュースを加えるのはちょっと残念と
考えたワイン生産者達がいたのでしょうね。
そしてこのような葡萄から作られたワインが特別なボトルに詰められて、
シングルヴィンヤードと言う名前が付いたのでしょう。

カーメルシングルヴィンヤード メルロ3

テロワールを味わうと言うこと

ブドウはその育つ環境にとても敏感なようです。
土壌の構成、地形の持つ特徴、水資、日照時間、気温の変動、
そして風や湿度の影響など、
これらの条件が畑毎に全て違っていまして、
結果としてそれぞれ育てられるブドウも全く違う物になると言われます。

ワイナリーによって違いはありますが、
選ばれた特定の区画の畑で生産された
最高の品質のブドウのみから作られた、
シングルヴィンヤードと名前の付いたワインは、
その土地の要素の組み合わせを反映し、
いわゆるテロワールが意味するところを余すことなく実現したワイン
と言えるでしょう。

カーメルシングルヴィンヤード メルロ4

そして栓を抜いたのはカーメルシングルヴィンヤード メルロ シャアル

このメルロ シャアルはゴラン高原の北西部にある、
標高780m以上のシャアルぶどう畑で収穫されたメルロ100%のワインです。
まさに畑のユニークなテロワールの特質を反映させるべく、
ブドウのポテンシャルを最大限に引き出すよう細心の注意が払われていて、
夜に収穫されたブドウは上ガリラヤにあるカヨウミワイナリーに持ち込まれ、
低温浸漬・発酵に続いてフレンチオーク樽で14ヶ月間の熟成を経て、
瓶詰めされています。

抜栓直後から品の良さが漂うメルロ

色は深く、紫がかった濃いルビー色。
濃密感漂うプラムやブラックベリーの果実香に、
品の良い樽香、スモーク香、そして少し土の香りも交じります。
穏やかに湧き上がる柔らかなタンニンの刺激が魅惑的ですね。
これに柔らかく自然味溢れる果実味が優しく重なり、
とても上品で繊細な味わいが広がります。

時間の経過と共に遺憾なく実力を発揮して...

どこまでも調和の取れた、
穏やかでしなやかな味わいの中にも
果実味や柔らかな渋みが深み、厚みのある存在感を見せ始め、
澄んだ酸味がバランスの良い味わいに艶やかさも添えながら、
落ち着いて凜とした気品に満ちた味わいを奏でるのです。

このメルロは、
イスラエルのテロワール香る、
シングルヴィンヤードワインの実力を遺憾なく発揮している
カーメル自慢の1本なのです。