ティシュビワイナリーのピノ・ノワールとゲヴュルツオラミネール(2)|イスラエルワインを楽しむ

ティシュビワイナリーのピノ・ノワールとゲヴュルツオラミネール(2)|イスラエルワインを楽しむ

先日取り出した2本のうちの、残った片方の赤ワインはピノ・ノワール 2011。
いそいそと開けて見ますと、色は少し茶色味も帯びた黒っぽさの漂う濃いめのルビー色で、
キラキラと透明感に満ちて、何とも魅惑的な色合いをしています。
しっとりと湿った下草の香り、あるいは奥深い森の土壌の香りが広がり、
後から微かにツンとくる焦げた樽香が漂います。
粘性もしっかりとあって、幾筋ものワインの涙が垂れ下がります。
Tishbi ピノ・ノワール1
しっとりと滑らかな舌触りに柔らかな渋みが口一杯に広がり、
ふくよかさと雑味の無い透明感に溢れる味わいです。
心地よい酸味に適度の渋み、柔らかくスパイシーな刺激、微かな苦味...
これらがバランス良く折り重なり、また複雑味も顔を覗かせながら、
上品な味わいと共に落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
Tishbi ピノ・ノワール2
小粒のきめ細かな味わいが中心へ向かうように収斂しながら
重心の低いしっとりとした重さを漂わせ、
実に調和の良い酸味が洗練された品の良さと深みのある味わいを演出し、
ワインだけでじっくり楽しんでいたくなるような魅惑的な味わいに包まれます。

微かにしびれるような、スパイシーな刺激が長く続く余韻もまた魅力的で、
何とも楽しくなるピノ・ノワールじゃありませんか。