ティシュビ・エステートのメルロ｜ヴィンテージとセパージュ

ティシュビのエステート・メルロ2008の在庫も残り少なくなる中で、
今回届きました2009年のメルロ。
ところがふとエチケットを見てみますと、
セパージュが2008年とはがらりと変わっているじゃありませんか！
2008年：メルロ　85%
カベルネ・ソーヴィニョン　10%
プティ・ヴェルド　5%
2009年：メルロ　93%
カベルネ・フラン　7%
注：ちなみに、イスラエルでは85% を超える品種の名前を付ける事が
許されていて、上記はいずれもメルロ。

2008年が素晴らしいだけに、2009年はどうなのか気になりまして、
ここは開けて見るしかありません．．．

抜栓と同時に、ベリー系の柔らかな果実香が豊かに広がり、
これからの味わいに期待を抱かせるものの、
味わいはちょっと枯れた感じで新鮮な果実風味がありません（？）
しかし、秘めたものを感じさせる奥深さが漂いますので、
ここは信じて待つことにします．．．

果たしてほんの20分ほど後の事：
少し無機質に感じた味わいに品の良い果実風味が現れ始め、
これに適度の酸味と控えめな渋みがバランスよく絡み合います。
大粒の果実風味とはちょっと違う、
透明感のあるきめ細かな果実味が心地よく、
余韻に長く続く柔らかな刺戟も重なって、
何とも魅力的な味わいが広がるじゃありませんか。

2008年は爆発的に豊かな果実風味が魅力的ですが、
2009年はもう少し透明感のある、上品な大人の雰囲気漂う味わいです。

時間の経過と共に、
余韻にはますます上品でたおやかな果実風味が広がり、
細やかで繊細な時間が流れます。
ゆったりと落ち着いた、
静かな雰囲気の中で食事を楽しむ場面にピッタリでしょう。
後からゆっくりと湧き上がる適度のアルコール感が、
心地よい酔いを誘います．．．

この2009年のメルロも素晴らしいですね。
今でも十分に楽しませてくれますし、
今後、熟成感を増した時が一層楽しみになります。
ただし、20分～30分ほど待つことをお忘れなく。

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