“今月のPick up”でも取り上げていますピノタージュですが、元々は南アフリカ
で作られたピノ・ノワールとエルミタージュの交配種です。そしてこの品種を最初
にイスラエルに持ち込んだのがバルカン・ワイナリー。
2001年の事で、丁寧にイスラエルの土壌に合わせて果実風味豊かなワインを作りだし、
「イスラエルはピノタージュの第二の故郷になった。」と評する人が現れるまでに
成長して行きます。
その味わいはまろやかな酸味に干し草や樹木、土の香りが広がり、口の中ですっと
溶けて消えていくような柔らかな趣で、可憐で上品な味わいが余韻として長く続き
ます。
時間の経過と共に顔を出す適度に歯茎を引き締める柔らかな渋みやスモーキーな
風味、喉の奥から湧き上がる微かにスパイシーな味わいが複雑味を醸し出し、洗練
されたまろやかな酸味ベースの味わいが広がります。
ただ、そうは言ってもイスラエルにおけるピノタージュの収穫量は1%未満ですから、
かなり希少な品種と言えます。
繊細な日本人に向いているとも言われますので、カベルネやメルロ、シラーズなど
に少々疲れたときに、趣を変えてこのピノタージュを試して見てはいかがでしょう。