美味しいメルロとの出会い

日が暮れるのもどんどん早くなり、
秋の深まりを感じる今頃の季節にとても良く似合うメルロ．．．
値段は気軽に飲むにはちょっと高めですがそこは頑張って、
“メルロの飲み比べ”でもご紹介している
ビンヤミナやティシュビのメルロがこんな雰囲気にはピッタリでしょう。

なかなか美味しいメルロに出会えないと感じてはいませんか？
そんな思いに応えながら、
今頃の季節に溶け込む至極のメルロ２品なのです。

ビンヤミナ・リザーブ｜メルロ2010

今日取り出しましたのは、そのうちのビンヤミナリザーブ・メルロ。
透明感のある深い赤紫色で、
湿った樹木や土壌の香り、樽香、しっとりと熟した果実香が
秋の気配を誘います。

抜栓して、ほんの20分ほどのことでしょうか、
味わいが目まぐるしく変わって行きます。
大粒の果実を窺わせる柔らかく芳醇な果実風味が湧き立ち、
酸味、渋み、共に控えめでマイルドな口当たりが広がったかと思うと、
熟成を感じさせる奥深さ、複雑味が漂います。
余韻に漂う心地よい酸味もたまりません。

そして飲み続けるうちに味わいにどんどん深みが増していき、
色合いにも透明感や赤味が増して、
魅惑的な雰囲気が漂い始めます．．．

余韻に流れるのは土壌の香りでしょうか。
複雑味をまといながら、
控えめな、落ち着いた雰囲気を醸し出していて、
一瞬他の事は忘れ、
魔法にでもかかったかのように
ワインに引き込まれていくではありませんか。

以前はたっぷりとした果実風味の芳醇な味わいが魅力的でしたが、
ヴィンテージは2010ですから既に収穫から５年が経ち、
成熟した深みの中に引きずり込まれるような、
今の味わいも魅惑的で良いですね。