ジンファンデルと言えばカリフォルニアを象徴するブドウ品種として有名ですが、
意外に世界各地に広まっているようで、もちろんイスラエルにもあります．．．
ビンヤミナから送られてきたワインの中に、何故か凛とした存在感を放っている
ジンファンデルが目に留まるじゃありませんか。
ヴィンテージは2011年。色はルビー色で、明るさ、透明感があります。柔らかい
干し草の香り、土の香り、なめし皮の香りが漂い、これに僅かにツンとくる心地
よい樽の焦げた香りが交ざります。
喉越しは滑らか。青りんごにも似た澄んだ酸味に胡椒の柔らかいスパイシーな刺
激が広がり、後から酸味と共に微かな甘味が重なった果実風味が流れます。
ほんの30分ほど経過した頃ですが、控えめだった渋みがしっかりと存在感を示す
ようになります．．．透明感のある酸味、適度の渋み、そして長く続くスパイシー
な余韻に心地よい果実風味の酸味がバランスよく溶け合った軽やかな味わいで、
これは美味しい。
青りんごとレモンが混じり合った、爽やかで澄んだ酸味がピリッと味を引き締め、
こってりとした肉料理はもちろん、魚料理にも合いそうな軽やかなイメージを醸し
出しています。今までのイスラエルワインとは少し違う、個性的な味わいが良いで
すね。
さらに時間が経過すると、酸味と渋みのバランスがますます良くなっていきます。
心地よい酸味と渋みが柔らかく溶け合ったミディアム・ボディ～フルボディの素晴
らしい味わい．．．澄んだ酸味がしっかりとベースの味わいを形作ってはいますが、
最初の頃とはまた違う濃厚な味わいが現れたり、ほのかな果実の甘みが立ち上がっ
たりと、飲んでいる間にもいろいろな味わいが顔を出して楽しませてくれるのです。
またまた納得の１本が加わりましたが、存分に楽しむには抜栓後30分～１時間くら
いの間、とにかく酸味と渋みがバランス良く溶け合うまで待つことがお薦めです。
