シャトー・ムーラン・ナ・ヴァン 2005

シャトー・ムーラン・ナ・ヴァン 2005

*10年熟成のワイン
イスラエルワインですとティシュビで7年~8年、
他では4年~5年もしたら無くなってしまいますからね。
なかなか10年熟成にお目に掛かることはありません。
シャトー・ムーラン・ナ・ヴァン1

そんなこともありまして、
10年熟成に魅かれてふと手にしましたのが
シャトー・ムーラン・ナ・ヴァン 2005。
メルロー60% カベルネソーヴィニョン38% カベルネフラン2%
のブレンドで、ボルドーのメドック ムーリス村の出身だそうです。

栓を開けた途端に広がる柔らかな果実のふくよかな香り。
そして柔らかな渋みが口一杯に広がるのですが、
香りとは裏腹に、少し淡泊で、甘みを全く廃した、
無機質感も漂う大人の味わいのビターな口当たりです。

まあ、何せ10年間も閉じた世界に居たのですからね。
ゆっくりとお付き合いをさせて頂く事にするのですが、
冷涼な地域で育った事を窺わせるスリムなイメージで、
これはやはり襟を正して、
きちんと向き合わなければいけないような...
シャトー・ムーラン・ナ・ヴァン2

*気候と文化と慣れ?
そういえば昔々若い頃に、カリフォルニアに出張に行ったときの事。
カリフォルニアのまぶしい日差しの中で、
当時の事ですからこちらはスーツにネクタイを締めて会議に臨むのですが、
アメリカ人はノーネクタイにジーパン姿で拍子抜けした事を思い出します。
そして今回は全くその逆で、
こちらはニューワールドの気楽な世界で、明るく楽しく、
大らかにやっているのですが、
『そんなに馴れ馴れしくするな!』とでも言いたげな、
敷居の高さを感じさせるのです。
シャトー・ムーラン・ナ・ヴァン3

いえいえ、けっして美味しくないといっているのではありません。
全体のバランスの良さ、品の良さ、
重心の低い秘めた奥行きの深さは十分感じられますし、
血筋の良さを漂わせているのが分かります。
そもそも10年目なのに、
ピークを過ぎたような、あるいは枯れた印象は全く無く、
新鮮さをそのまま維持しているのですからすごいですよね。

そして飲み慣れてくるとだんだん心地よくなってくる味わい...
口当たりはマイルドで、
甘味を抑えた柔らかな渋みと酸味とのバランスも素晴らしく、
中々の味わいなのです。
『もう少し他のワインにも慣れ親しんだ方が良いよ。』
とでも言われているようです。

 

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