自然派志向のワイン造りを続けるティシュビのデイリーワインと瓶内熟成
最近ちょっと話題が沸騰している事なのですが...
ティシュビのヴィンヤーズ・シリーズの味わいが、
以前よりずいぶんとまろやかになっているのです。
ヴィンテージは2014年ですから、
3年目を迎えたワイン達...
エントリーといえどもティシュビを代表するワイン
イスラエルの近代ワイン造りの歴史の中でも、
ティシュビ・ワイナリーは最も古いワイナリーの一つです。
そのエントリーワインであるヴィンヤーズ・シリーズは、
長年続いている評判のシリーズでファンも多く、
エントリーといえどもティシュビを代表するワインなんですね。
ヴィンヤーズ・シリーズにはそんな歴史香る雰囲気が漂っていて、
単にワインの味だけに留まらない、時の流れをも感じさせてくれています。
自然志向のワイン造り
常々ご紹介させて頂いておりますように、
ティシュビは土壌の持つ力を信じてブドウを育てるやり方を
創業以来続けていまして、
農薬や殺菌剤、除草剤は使用せず、また肥料を使う事もなく、
自然志向のワイン造りを行っています。
顕著な例を挙げますと、
イスラエルを代表する品種であるエメラルド・リースリングやロゼなど、
セミドライのワインで見かけるのですが、
時々保存料であるソルビン酸を多めに使用するワイナリーがあります。
以前に私も、このソルビン酸の含有量が日本の基準値を超えている事により、
輸入できなかった経験があります。
ティシュビではソルビン酸を一切使用していませんから、
どのワインでも、このような心配はありません。
コーシャ認定とともにヴィーガン認証も取得しているワイナリーです。
瓶内熟成が進んでまろやかな味わいに
自然派と呼ばれるワインではボトルの個体差や、
瓶内熟成の変化がより顕著であると言われます。
ティシュビのワインでも自然派ワインと同じような傾向があると言えそうです。
元々透明感のある綺麗な酸味で評判のワイン達ですが、
瓶内熟成が進んだのでしょうか。
3年目を迎えて味わいが以前よりまろやかになり、
豊かな余韻に深みのある味わいを引き連れて、
実に堂々と存在感を主張しているのです。
さらに、以前よりも抜栓後の日持ちの良さが
顕著になったようにも思えるのです。
造りがしっかりしているティシュビのワイン
そうはいってもデイリーワインですからね。
早のみと言われるタイプになりますし、
瓶内熟成でこのように味わいが変わるところまでは
期待していなかった訳ですが、
何ともわくわくする変化じゃありませんか。
『ティシュビのワインはやはりしっかり造られている』と、
改めてその実力に感じ入ったところです。
ヴィンテージが2016年の物も既に入荷し始めていますが、
3年目を迎えた今の味わいをゆっくりと楽しんで頂きたくなりますね。
尤も2014年の在庫はさすがに少なくなってきていますから、
こんな味わいを楽しめるのも今しばらくの間の話ですが。
今回の件は、デイリーワインといえども、
瓶内熟成が十分楽しめる場合がある事を示唆していて、
この先どうなるのか、さらに注目したくなりますね。
ティシュビ・ワイナリーのワインはこちらから: 『ティシュビのワイン一覧』
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