イスラエルのネゲヴ砂漠で栽培されるピノ・ノワール

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繊細で気難しく、作り手泣かせの品種として知られる一方で、ワイン作りに携わる
誰もが魅了されるとも言われるピノ・ノワール。これを最初にイスラエルに持ち込
みましたのはラトルン・ワイナリーで、その後のゴラン・ハイツ・ワイナリーの先
駆的活動を経て、今では幾つものワイナリーがピノ・ノワール作りの挑戦を続けて
います。
バルカンのピノ・ノワール
そんな中で、『我々は、ピノ・ノワールに最適な、温暖な昼間と冷涼な夜間の絶妙
のバランスを見つけた。』と胸を張るのがバルカン・ワイナリー。
冷涼で乾燥した気候が向いていると言われるピノ・ノワールにはイスラエル北部の
ゴラン高原地域が最良と考えられてきましたが、彼らがピノ・ノワールの栽培を始
めたのはネゲヴ砂漠にあるミツペ・ラモン・ブドウ園でした。

バルカンのエントリー・レベルに位置するクラシック・シリーズの一つとして出荷
されているピノ・ノワールですが、実は数多くの記事に取り上げられていて、市場
でも高い評価のワインへと成長しています。
ネゲヴ砂漠のブドウ園
ネゲヴ砂漠にあるブドウ園
色は透明感のある赤紫色。柔らかく濃密な花の香り、ほのかに甘い果実の香りが漂
います。
ただ抜栓直後の1杯目は少々酸味が強めの幾分酸っぱいとも感じられる味わいで、
これは忘れた方が良さそうです。何せこの少々強めの酸味を通り抜けた、2杯目以
降には素晴らしい味わいが広がるのですから...
バルカン クラシック・シリーズ ピノ・ノワール
口に含むと、チェリー、木イチゴ、ざくろなどの柔らかな果実風味が広がり、
舌触りはとても滑らか。
繊細で、透明感のある酸味が心地よく広がる爽やかな味わいが堪りません。
控えめな渋み、
微かに湧き上がるスパイシーな香り、
あとから現れるほのかな果実の甘味と共に続く長い余韻、
時々土の香りも見せる野性味...

飲んでいて飽きない、様々な顔を見せる複雑味溢れるピノ・ノワールです。
複雑味豊かな味わいを見せるピノ・ノワール

参考:『ピノ・ノワール:ヴィトキン・ワイナリー』過去ログはこちら。(2013.3.15)