エチケットにフクロウの絵が描かれたフルボディの赤ワイン
このアペラシオン・シリーズは、
聖書の時代に関わる動物たちを、
手書きの素朴な漫画調で描いたラベルが目を引く、
カーメルの中位に位置づけられるシリーズです。
世界品種ともいわれる古典的なカベルネやメルロ、
ソーヴィニョン・ブラン、シャルドネに加え、
あまり名前は知られていませんが
イスラエルのワインの歴史に深く関わる品種、
カリニャンやプティ・シラーが名を連ねています。
カーメルの創造性が込められたシリーズとも言われていて、
テロワールを前面にイスラエルが属する
地中海のワインの香りを表現することに重きを置きながら、
一貫して美味しい味わいで飲む人を魅了し続けています。
カベルネ・ソーヴィニョン – シラーズ 2013
上ガリラヤ地方(※)で育った
カベルネ・ソーヴィニョンとシラーズのブレンドで、
ラベルに描かれた手書きのフクロウの絵が静かにこちらを見ています。
このフルボディの赤ワインは12ヶ月の樽塾を経て出荷されていて、
色は濃い赤紫色。粘性も見て取れます。
樽のロースト香にチェリー系の果実香が交じり合う優しい香りが広がり、
適度の酸味、柔らかなタンニンの渋み、
そしてほのかに甘い果実味が重なり合います。
まだばらつきはありますが、
十分にその素晴らしさを予感させる味わいです。
そして抜栓からほんの20分も経った頃でしょうか
透明感のある柔らかな酸味が時折顔を出しては
適度に味わいを引き締めながら、
これにタンニンの柔らかな刺激が絡み合うようになります。
ふくよかな渋みが豊かな味わいを醸しだし、
果実味の澄んだ味わいが上品さと飲みやすさを醸し出しています。
フルボディの骨格が見せる奥行きや深み、膨らみを漂わせながら、
軽やかさを感じさせる口当たりが心地よさを誘います。
柔らかなタンニンと長くバランスの良い余韻が何とも魅力的で、
イスラエルのブレンドワインの特徴を良く現していると
評価されるワインです。
※ガリラヤ地方:
イスラエルの北部に位置し、上ガリラヤ、下ガリラヤ、ゴラン高原の
三つの地域に分かれています。
カーメル・ワイナリーのワインはこちらから: 『カーメルのワイン一覧』
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